
「地元果実が物語になる」
― 加工から始まる、道の駅の新しい挑戦 ―
この写真は、私たちが描く「未来の風景」をイメージ化した一枚です。
白衣と青の手袋に身を包んだ作業員たちが、赤い果実を一粒ひと粒丁寧に扱う様子。
清潔で整った加工ラインが、まるで農産物の魅力を“商品”というかたちに変えていく舞台のようにも見えます。
ここには、私たちが道の駅の未来に感じている「可能性」が詰まっています。
■ 道の駅は「地域を語る場所」へ
従来、道の駅は地元産の野菜や特産品を販売する拠点として機能してきました。
しかし、これからの道の駅に求められるのは、単なる物販ではなく地域の魅力を物語として伝える場です。
そしてその中心にあるべきなのが、「商品開発」=6次産業化の視点です。
● 6次産業化とは?
一次産業(農業や水産業)に、加工(二次)と販売(三次)の機能を組み合わせ、
地域資源を自ら商品化・流通させることで、新たな付加価値と雇用を生み出す取り組みです。
農産物を「売る」から「つくる」へ。
道の駅がその拠点となれば、地元の食材に、もっと深い意味と物語を与えることができるのです。
■ ストーリーが、商品に力を与える
今、観光客やファンが地域の商品に求めるものは、「品質」だけではありません。
その奥にある「人の手」や「土地の背景」、つまりストーリーです。
「このサクランボは、〇〇町の朝霧の中で育った果実」
「熟練の手作業で傷を選別し、甘さを見極めてジャムに仕上げました」
「この土地の自然と人の営みを感じてほしい」
こうした情報が付加された商品は、人の心を動かし、旅先としての道の駅を印象づけるきっかけになります。
つまり、商品開発は単なる売上対策ではなく、『地域への関心を育てる“入口”』なのです。
■ 予算・スペースの壁に挑む。トレーラーハウスという選択肢
多くの道の駅が、「加工場をつくりたいけれど建物を建てる余裕がない」「場所が確保できない」という課題を抱えています。
そうした声に応えるため、私たちはトレーラーハウスを活用した可動式食品加工場という可能性を提示しています。
これは、全国的にもまだ珍しい試みですが、将来の道の駅にとって非常に有効な選択肢になりうるものです。
● トレーラーハウス型加工場の可能性
- 建築コストを抑えられる
建築物ではなく車両扱いとすることで、構造や法規上のハードルが下がります。 - 小さなスペースでも展開可能
駐車場の一角や未利用地にも柔軟に対応できます。 - 移動可能で災害時にも活用できる
必要に応じて別の場所へ移動できるため、イベント出店や災害時の炊き出し・食料提供にも応用が可能です。 - 衛生管理にも対応
当社の提案するモデルは、HACCPや食品衛生法への対応も考慮して設計しており、保健所の許認可取得も支援いたします。
■ 地域の雇用と誇りを生む仕組みへ
加工場の設置は、地元に雇用を生み出すと同時に、地域の人々に新たな誇りをもたらします。
「自分たちの果物が、この商品に生まれ変わって県外に届いている」
「この味を守っていくのは、私たちの手仕事だ」
そうした感覚が、地域の継続的な活力につながります。特に女性やシニア層が活躍できる場としても期待できます。
■ あくまで“可能性の提案”です
ここでご紹介した写真は、私たちがイメージする「未来の道の駅」の姿を象徴的に示したものです。
現在、トレーラーハウス型加工場の導入は、全国的にもまだ数少なく、あくまで新しい提案のひとつです。
私たち自身が、この可能性を広げていく立場にあります。
そのために、各地の道の駅と対話を重ね、地域性や課題に応じた最適な提案を行っています。
■ 弊社ができること
私たちは、800以上の道の駅と関わってきた経験をもとに、以下のようなサポートが可能です。
- 加工場導入の構想段階からの伴走支援
- トレーラーハウス加工場の設計提案とカスタマイズ
- 補助金申請・保健所対応の実務支援
- 商品コンセプトの立案とブランド構築
- オープン後の販路拡大支援(EC、SNS運用など)
■ 「加工が未来をつくる」一緒に、地域の新しい風景を描きませんか
地元の果物が、地元の手で、地元の物語を背負った“逸品”に変わる。
その先に見えるのは、「もう一度訪れたい」と思わせる道の駅の姿です。
今ある風景に、新しい役割を。
今ある資源に、新しい価値を。
「売る」だけの道の駅から、「つくる」道の駅へ。
加工という小さな一歩が、地域の未来に大きなインパクトをもたらします。
もし少しでもご関心をお持ちいただけましたら、私たちにご相談ください。
あなたの地域の可能性を、一緒に広げていきましょう。